学園教育の特色FEATURES

佼成学園の教育目的ー心身一如の円満な人格を育成するー

学園長 庭野日鑛

「建学の精神」に基づいて、明日の社会を築き、地球人類の未来を拓く、その担い手となる人材を育成すること。

将来、生徒が自らの意志によって自身の進路を選択できるよう、人間教育を根底に置き、生徒を主体的に考えた進学指導を行っています。「建学の精神」のなかにある“心身一如の円満な人格”とは、周囲の人々にとって意義のある人間になる、大切な人間になるということであり、学園の目指す生徒の育成の中心もここに置かれています。本学園の目指す生徒の育成とは、「建学の精神」を身につけ、物事を正しく見て判断し、人の話を聞いてその根底にある真理を正しく受けとめて理解し、自らの経験と知識によって正しい考えをもち、目的意識をもった生き方のできる人間です。 知識は教科書の中からしか得られないというものではなく、教師とのふれあい、友だちとのふれあいを通しても身につくものです。生徒も教師も互いの関係の中で共に成長する。この精神が佼成学園の教育の大きな特色となって現れています。本学園の教育方針は、生徒も教師も共に育つという姿勢を持って、感謝と慈愛に満ちた豊かな心をもった人間を育てる人間教育を行うところにその特色があります。

建学の精神ー平和な社会の繁栄に役立つ若者の育成ー

創立者 庭野日敬

佼成学園は、宗教法人立正佼成会を母体として昭和29年9月7日に設立されました。 創立者庭野日敬先生の「建学の精神」は、「仏教の精神に基づき、豊かな宗教的情操を培い、知に偏らず、情・意の教育にも力を注ぎ、心身一如の円満な人格をもった平和社会の繁栄に貢献できる人間を育成する。」ことです。 仏教とは、一般的に「仏さまの教え」、若しくは「仏になるための教え」といわれていますが、仏教の特質としてその大切なところは、「多くの人とともに」というところに深い意義があります。 「建学の精神」にある「仏教の精神に基づき…」というのは、「私たち一人ひとりが変化の中で生きていることを知り、その中で多くの人とともに生き、磨きあい、助け合いながら、自分自身も変わっていく過程を経て、平和社会の繁栄に貢献できる大切な人間を育成する」ということです。 佼成学園では、この「建学の精神」を生かした教育活動を展開しています。

創立者 庭野日敬の銅像 創立者庭野日敬先生について

行学二道ー体験と学問の両立に励むー

行学二道

「行学に二道を励み候べし
行学絶えなば仏法はあるべからず」

創立者・庭野日敬先生の「仏法は、釈尊が私達人間の人格を完成(成仏)させ、世界を平和(浄土)にするための教えである。行と学とはその教えを体験と学問とによって私達に知らしめるものに他ならない。行と学とは車の両輪の如く、鳥の双翼の如きものと心得て精研すべきである。」という考えにより定められました。

二つの美徳ー大切にしている二つの美徳ー

「礼儀と親切」

「礼儀」とは人間関係を和やかに保つために、どうしてもなくてはならないものです。人と会ったら「お早う」「今日は」と挨拶する。何かしてもらったら「有り難うございます」と感謝する。ちょっとでも迷惑をかけたら「すみません」と詫びる。人の前をすり抜けるときなど「ごめんなさい」と会釈する。たったこれだけのことで、どれほど人と人の間が明るく暖かに保たれるか、計り知れないものがあります。

礼儀は、心が表れます、他の人の存在を大切にし、他の人の気持ちを尊重する心があればこそ、それが態度・表情・言動に表現されます。その態度・表情・言動がひとりでにその人の心にしみこみ、しらずしらずのうちに人格を育てあげていくものです。

このように「礼儀」は、人と人との間を明るく和やかに保つものですが、この保つという言葉が表しているように、どちらかといえば消極的な美徳です。ところが、礼儀と同じ観念すなわち「他の人の存在を大切にする」という心がけがさらに進展し、拡大すると「他の人の苦しみを軽減してあげたい」「他の人の幸せを助長してあげたい」という積極的な気持ちへと成長してゆきます。この積極的な気持ちが「親切心」であります。

この「親切」ということこそ、人間社会の明るさや和やかさをたんに保つのみでなくそれをおし進めていくためになくてはならない、非常に大切な美徳であります。